Dr.岩本イズム

長期的な健康のために命を守る歯の真実

歯から手に入れる美と健康

餅よりも注意!口の中の細菌が誤嚥性肺炎のきっかけに!?

1月になると、餅による窒息事故のニュースを耳にします。高齢の方や見守る家族は、お餅を喉に詰まらせることがないように、細心の注意を払っていることと思います。
「うまく飲み込めなくなってきた」という高齢の方は、餅だけでなく、「誤嚥性肺炎」にも注意が必要です。

 

そもそも、誤嚥性肺炎とは?

飲み込む力が低下して、本来食道に入るべき胃液や唾液、食べ物が、気管に入ること(誤嚥)によって生じる肺炎を「誤嚥性肺炎」と言います。

 

高齢になると、噛む力・飲み込む力が低下して、食べ物をうまく食べられなくなってきます。飲み込む力の低下によって、餅を喉に詰まらせて窒息事故が発生する場合もありますが、食べ物などが気管に入って誤嚥性肺炎を引き起こす場合もあるのです。

 

肺炎は日本人の死因 第5位

近年は、新型肺炎が世界中で猛威を振るっていますが、肺炎は常に死因の上位となっていて、年齢が高くなるにつれて肺炎による死亡率は高くなります。これは、飲み込む力の低下によって誤嚥性肺炎を起こしやすくなることが、背景にあります。

 

【主な死因の構成割合(2019)】

主な死因の構成割合(2019) 令和元年(2019)人口動態統計

誤嚥性肺炎はお口の中の細菌が原因で発症します

誤嚥性肺炎は、唾液や食べ物が気管に入ることによって起こるのではなく、それに含まれる細菌によって発症します。つまり、お口の中に細菌が多いほど、唾液や食べ物と一緒に細菌が気管に侵入しやすくなり、発症リスクが高まるのです。

 

寝ている間に起こる誤嚥が問題

誤嚥が起こるのは、食事の時だけではありません。寝ている間に唾液を誤嚥したり、食道を逆流して胃液が気管に入ってしまったりする場合があります。
食事の時の誤嚥は気付きやすいのですが、眠っている時の誤嚥は気付きにくく、本人に自覚がないため、繰り返し発症することが多いです。

 

歯周病菌が発症リスクを高めます

近年は歯周病菌と全身疾患の関係が明らかになってきていますが、誤嚥性肺炎も例外ではありません。お口の中には、さまざまな細菌が存在していて、良い細菌もあれば悪い細菌も存在します。誤嚥性肺炎をはじめとする全身疾患の発症リスクに、歯周病菌が関係しているため、適切な歯周病治療・予防が全身疾患の予防においても大切です。

 

誤嚥性肺炎を予防するための必要な3つのこと

誤嚥性肺炎を予防するには、単にお口の細菌を減らすのはもちろん、リスク因子に対する対策が必要です。

 

誤嚥性肺炎を予防するために必要な3つのこと

1.お口を清潔に保つ

お口の中の細菌を減らすには、適切な衛生管理を行うだけでなく、適切な虫歯・歯周病治療を行うことも大切です。虫歯・歯周病を放置していると、細菌の温床になりかねません。
また、お口の衛生管理は、毎日行う歯磨きが基本ですが、定期的に歯科医院でプロフェッショナルケアを受ける事が有効です。入れ歯をお使いの方は、洗浄してデンチャープラークの付着を防ぎ、定期的に歯科医院でチェックを受けることが大切です。

 

2.飲み込む力を保つ

飲み込む力は、噛む力とともに低下していきます。噛む力の低下によって、食べ物を飲み込みすい大きさにできなくなったり、飲み込むために必要な筋力が低下したり、唾液の分泌量が減ったりすることで、うまく飲み込めなくなってしまうのです。
噛むための歯を守ることはもちろん、正しい噛み合わせを維持し、咀嚼や嚥下に関係する口腔周囲の筋肉を鍛えることが大切です。

噛む力・飲み込む力の関係

「噛んで、飲み込む」という動作には、さまざまな筋肉が関係し、繊細に制御されています。そのため、歯を失い噛めなくなると、口腔周囲の筋肉や舌の筋肉も衰えてしまい、「噛む」「飲み込む」という動作に支障をきたします。歯を失ってしまったら、入れ歯やインプラントで、お口の機能を維持することが大切です。

3.病気に対する抵抗力を高める

体力や免疫力を高めるためには、バランスのとれた栄養摂取が求められますが、噛む力や飲み込む力が低下していると、十分な栄養を摂取できなくなってしまいます。「噛めない」「飲み込めない」状態を続けていると、やわらかい食べ物ばかりを好んで食べるようになり、低栄養を招きやすくなるのです。
適切な歯科治療を受けて口腔機能を高め、噛む力・飲み込む力を維持することが、バランスのとれた栄養摂取と、抵抗力アップに必要です。

 

ご飯を食べている老人

歯科ドックをおすすめしています

歯の問題は、お口の中だけの問題ではありません。歯やお口の問題は全身に影響していて、今回紹介した誤嚥性肺炎のほか、心臓病、脳血管疾患といった命に関わる病気に関係しています。

 

お口の健康・機能を維持し、噛む・飲み込む力を維持していくために、総合的な検査を行ったうえで、病気のリスクを低減して、長期的に健康・機能を守るサポートを行ってまいります。お気軽にご相談ください。

 

[参考]

〇誤嚥性肺炎|e-ヘルスネット(厚生労働省)
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/teeth/yh-011.html
〇令和元年(2019) 人口動態統計月報年計(概数)の概況|厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/geppo/nengai19/dl/gaikyouR1.pdf

 

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